さて、静岡のご当地チェーン、さわやかのハンバーグに行った時の記事を読み返したり、
ビッグボーイの事を書いていたら、
無性に肉々しい『さわやかのハンバーグ』が食べたくなってきた🤤



だが、千葉ケンミンの俺が静岡にある『さわやか』まで行けるのは、数年に1回あるかないか、、、

ビッグボーイでさえ高級店になるうちらにとって、
さわやかのハンバーグは、そうそう食える代物じゃないのだよ、、、


仮に静岡まで行けたとしても、松戸の超有名ラーメン店の『とみ田』並に攻略の難易度が高いので、旅行の中心にでも据えないと、ありつける保証は無い。


食べたいのに食べられない、、、


それではあまりにも悔しいので、
出来る限りの資料を集め、
自分なりにチャレンジしてみる事にした。

(本当はチャレンジ前に、グンタマチバラキチェーンのフライングガーデンの爆弾ハンバーグも久々に食べて試してみたかったが、いかんせん予算が😓、、、)



まずは材料をゲットする事から始まる。

今は、安い牛肉のブロックって、なかなか売っていないんだよ、、、


とりあえずは、
精肉の激戦地、
千葉ニュータウンエリアへ、、、
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さわやかで使われる肉は、
HPを見るとオーストラリア東南部産アンガス牛の120日穀物肥育(グレインフェッド)の冷凍牛で、ステーキにも使える部位を含んでいるとか、、、


さわやかの動画を見ると、
モモ肉のランプ、シンタマ、シルバーサイド(ナカニク)らしきものがコンベアで移動する様子が見られた。(ウデ肉にも見えなくもないが、、、)

この際、60日や90日のショートグレインでも構わない

同じようなモノを予算は100g150円以下で欲しい。


千葉ニューエリアで二軒ほど覗いてみたものの、

100g180円と、コスパ的にはイマイチ、、、
(ウチモモのローストビーフ用だから、安全面では一番向いてはいるが、、、)


最後の頼みの綱、BigHopのロピアを覗いてみたら、
あらあらあら、
オージーの牛肩肉が特売じゃないですか、、、‼️

切り落としもブロックも、
なんと

100g100円‼️


切り落としで作る方が手間はかからないが、
ここはあえてブロックを選択。
理由は簡単。


なるべくレアで近い状態で食べるには、ブロック肉はスライスよりも衛生的な上(しゃぶしゃぶにする分には問題無いが、生食ならスライスものは禁忌)
肩肉の中でも高級部位であるミスジ入りのいい部位が入っているモノを見つけたからだが、

一番の理由は、

ブログ的に絵になるからだ(^^;


まぁ、さわやかのハンバーグを作るならモモ肉だが、
この際同じ赤身の肩肉でもいいや、、、
ハンバーグ作るなら、本来はモモ肉より肩の方が向くからね、、、


という訳でゲットし、早速自宅に帰る、、、

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さぁ、とりあえず整形(掃除)してみましょう。

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うん、
これならイケそうだな、、、


さて、
とりあえずカタサンカクの端とミスジとを分解。
ひっくり返すと、結構脂が多いんだよね、、、


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さわやかのハンバーグは、ステーキやローストビーフにでも使える部位をハンバーグにするのが約束事。

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カタサンカクに付属するここは脂身も多く硬いので、ステーキには使えないので、カレーにでも回すか…

それにしても凄い脂身、、、
オージーの脂はあまり美味しくないので、
とりあえずカットして捨てよう。

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サンカク側はカレー用に冷凍。
後からでる筋も冷凍だ。

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ミスジはステーキにも使われる部位なので、これを主材料にしてみよう。

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ミスジの裏には脂とスジが沢山
脂をまず取り除くと、

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下にスジが見えてくるので、それを取り除く。

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お肉屋さんを離れて25年経つが、
まだまだイケるかな(^-^)
スーパーのバイト位で雇ってもらえるかな。。。😱

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掃除終了❗
ここからミスジの良い部位は、
後日ステーキに回す為にカットする。

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よくコストコで売っている、
トップブレードステーキと同じ奴になる。
コストコのはアメリカ産でグレードは上たが、
オージーでも和牛の脂で焼いてやれば、悪くはない味に仕上がる。

コレは後日のお楽しみ♥️早速冷凍保存ダ❗


さて、残りの部位は、
ミスジの間に挟まっている太い筋を取りのぞきましょう。ミスジは身が厚い部分に行くにつれ、スジも太くなるので、上手く取り除く事が大事だ。

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さわやかのハンバーグは密度が高く肉々しいながらも
筋っぽさは全然無い。
高性能な挽肉専用の『ブッチャー』が無い家庭では、筋をキレイに取り除く事が、さわやかに近づける為の条件だ。
さて、これで第一段階終了。

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分解した全ての部位。
ハンバーグは筋を取り除いた上2つを使用する。


ここから先は、常にまな板と包丁を洗った後、
アルコール消毒をしておく事をオススメする。
手も流水でよく洗い、アルコール消毒をしましょう。



消毒の為、塩水に浸けて数分経った後、流水で洗い流す。塩水は消毒になるからね、、、
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さわやか程の衛生管理は無理だが、これもやらないよりはマシだ。




さわやかの動画を見ていると、
何やら白い部分も一緒にミンチしている。
脂は多少付いていても良いのかな、、、⁉️

つなぎはほぼ使わないから、粘りを出す為には脂身は必須だろう。
だが先程書いたが、オージーの脂は美味くない。

という訳で、オージーの脂は全て取り除き、
代わりに和牛の脂をごく少量混ぜてみた。

これを細かく切り、冷凍庫で締める。
冷凍庫で少し固めたら、細かく切りやすいからね、、



細かく切っては練って、冷凍庫で締めて、
これを三回程繰り返す。


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2回目が終わった後、
多目の塩コショウとナツメグ、
黒コショウとごく少量のシナモンパウダーを混ぜて
また包丁でたたく。
粘りが出るまで続ける。


恐ろしい手間、、、💧
フードプロセッサーで挽肉にすると楽だが、
わざわざ手間かけて包丁で細かくするのは、食感を残す為だ。


さわやかのハンバーグは、パン粉や玉子などのつなぎは無いが、脂身だけでは辛い。

って事で、玉ねぎを擦ったものをレンジにかけ、少量だけ混ぜてみる。
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残りの玉ねぎすりおろしは、日本酒少量とポン酢、ニンニクすりおろし、レモン汁、焼肉のタレ少量と混ぜて、オニオンソースにまわす。

さて、冷凍で少し固める→包丁でたたくを
3回繰り返す。
最後よく練ると、粘り気も出てきます。

最後は冷凍庫で少しだけ寝かせる。
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後、冷凍庫で眠っていた、肩ロースのステーキもついでに食べちゃいましょう。
これはアメリカ産。


さて、いよいよ焼いてみましょう。

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いい感じだな、、、形は崩れず。
ひっくり返して2分経った所でステーキも焼く。

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さて、めんどう臭いんで、
盛り付けず、フライパンのまま出してみる。
フライパンの底には、電気式の保温プレートを使用。
あまり熱くはならないが、無いよりはましだ。
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焼き時間は、強火で2分、ひっくり返して強火で2分
最後蓋をして弱火で4分だったが、

まだかなり生っぽい。。。

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さわやかの衛生管理ならこれでも問題は無いが、
さすがに怖いので、800Wのレンジで30秒チン。

今度は火がちょっと通りすぎたな、、、
20秒でもいいかも。

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味は、、、
さすがにさわやかソックリという訳にはいかないが、
同じ系統の味と食感はそれなりに楽しめる。

充分に練ったから、型崩れはせず上手くいった。


作ってみて判ったが、
さわやかはハンバーグ自体の密度はかなりのものだ。
余程圧縮されて、ギュッと詰まっているんだろう。

濃厚な味は、モモ肉そのものだ。

さわやかのハンバーグは、
牛のタタキのハンバーグバージョン、
ユッケのハンバーグみたいな感じを目指しているんだろうな、、、




(画像はさわやかのハンバーグ。
これくらい火が通るケースもあるので、
生にこだわる必要は無いな、、、)
↓↓
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さて、ポイントを今一度整理。

・少しでもさわやかみたいなレアを楽しみたいなら、
とりあえずブロック肉を買う。

・ブロック肉のスジや脂はなるべく取り除く。

・肉は塩水で洗い流し、さらに流水で洗い流すし、
水分は清潔なキッチンペーパーでよく拭き取る。

・包丁、まな板は必ずアルコール消毒を頻回に行う
手もよく洗い、出来れば使い捨てビニール手袋を使う

・細かく切ったら冷凍庫で表面だけ固め、更に細かく切る。これを3回は繰り返す。

・つなぎは、和牛の脂は少量だけ細かく切って加え、
玉ねぎをすりおろしてレンジにかけて冷ましたものを少量加える。

・タレは玉ねぎのすりおろしにポン酢、焼肉のタレを少量、出来ればリンゴのすりおろしを入れる。

・表面は強火で両面を良く焼き、ひっくり返したら弱火で蓋をして3分以上。


・もし焼き加減があまりにも生すぎたら、
潔く800Wのレンジで30秒加熱する。決して無理して生を食べない。
さわやかのハンバーグがミディアムレアだとしたら、ミディアムに近い位を目指そう。



とりあえず、
運悪くさわやかにハマってしまった関東民は、
このやり方で『さわやか』を食べられない欲求不満を幾らか解消出来るとは思うので、参考にしてみてください。
但し、恐ろしく手間かかるけど、、、((((;゜Д゜)))





さわやかの衛生管理を見ていると、
10年以上前に起きたBSE問題と、
何年か前に起きた、牛ユッケの0157問題をかなり意識している様に思える。

衛生管理の対処方法を、生で食べる事を前提としたこの2つに準拠させれば、軽く火を通したハンバーグなら尚更安心して食べられるという理論、、、
これは理にかなっていると言える。

内臓に近い部位の徹底除去や肥料の安全性、
味は良いが、生では多少の不安があるアメリカ牛には手をつけずオージービーフに拘り、しかもそれを素早く冷凍して輸入。
1日分だけを解凍し、更にその表面を高熱で炙りってその内部を使うやり方がそれを端的に現している。

これも、さわやかハンバーグの持ち味である、
なるべく生に近い状態で、安全に食べられる方法を継続する為に、模索した結果だろう。

こうした努力が今日のさわやかブームを支えているのだろう。。。


逆言えば、この2つの事件や事故が無ければ、
さわやかは山梨県の甲府エリアや愛知の豊橋岡崎市エリアあたりまでは進出していた事だろう。
(セントラルキッチンのある袋井市は御殿場よりも愛知の方がうんと近い)

が、この2つの事件事故があった為に静岡内部のみでの展開となり、
結果、静岡でしか食べられないというプレミアム感でここまでの話題性を得るに至ったといっても過言ではない。

世の中、何がどう転ぶかはホント解らないよな…

ピンチをチャンスに結びつけたさわやかの底力…
おそれいりましたm(__)m‼️